高配当株で「月20万円の配当生活」は、元本いくらで成り立つのか
高配当株で「月 20 万円の配当生活」は、元本いくらで成り立つのか 税引き後の検算と、配当が減った年度の記録 「月 20 万円の配当」と書かれているとき、その 20 万円は誰の手に渡る前の数字なのだろうか。証券口座に入る前か、入った後か。この一点を決めないまま元本の話をすると、答えは 1,500 万円単位でずれる。 先に数字を置く。課税口座で手取り月 20 万円を得るには、利回り 4 %の銘柄だけで固めても元本は約 7,530 万円要る。東証プライム全体の加重平均利回りで組むなら約 1 億 5,500 万円になる。どの資料のどの表からこの数字が出てくるのか。配当が実際に減った年度には、何が起きていたのか。 1. その 20 万円は、税を引かれる前か、後か ※ 図中の吹き出し「約 91 万円」は、正しくは約 191 万円(月 15 万 9,000 円)。数値は本文を正とする。 上場株式の配当は、受け取る時点で所得税および復興特別所得税 15.315 %と地方税 5 %、合わせて 20.315 %が源泉徴収される(国税庁タックスアンサー No.1330 「配当金を受け取ったとき(配当所得)」、令和 8 年 4 月 1 日現在法令等)。手取りで年 240 万円を残したいなら、税引き前では 240 万円 ÷0.79685 で約 301 万円の配当が要る。逆に、税引き前で年 240 万円の配当なら、口座に残るのは約 191 万円、月にして 15 万 9,000 円ほどだ。 利回り 4 %で元本に直すと、税引き前で数えた場合は 6,000 万円、手取りで数えた場合は約 7,530 万円。差は約 1,530 万円になる。冒頭の「 1,500 万円単位のずれ」はここから来ている。生活費として語るなら、手取りで数えるほかないと私は考える。 同じページには、令和 9 年 1 月 1 日以後は復興特別所得税が 1.1 %に下がり、防衛特別所得税 1 %が併せて源泉徴収されるとの注記がある。 15 % × ( 1 + 0.011 + 0.01 )で 15.315 %。合計の率は動かない。名前が変わるだけ、と言うと身も蓋もないが、検算するとそうなる。 もっとも、 20.315 %は申告しない場合の数字である。確定申告をして総合課税を選べば配...