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5月, 2026の投稿を表示しています

年下男性に愛される50代女性は、何をしていないのか

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「年下の夫」はもう特別ではない 人口動態統計でみる妻年上婚の広がり 「年下の男性に選ばれる五十代の女性には、何か特別な秘訣がある」。雑誌でもネットでも、その手の見出しはよく目に入ります。何をして、何をしていないのか、と。ただ、秘訣の話に入る前に、一度だけ数字に当たっておきたいと思いました。年下の夫を持つ女性は、本当に珍しい少数派なのか。手元に取り寄せたのは、厚生労働省の人口動態統計特殊報告です。婚姻に関する統計を二十年ぶんめくると、思っていたより淡々とした事実が出てきます。先に結論を書きます。「妻が年上」の結婚は、もう特別なことではありません。 1  「妻が年上」の初婚は、いま四組に一組まで来た 厚生労働省「婚姻に関する統計」(平成二十八年度 人口動態統計特殊報告、平成二十九年一月公表)に、初婚どうしの夫妻の年齢差を都道府県別に集計した表があります(表十五)。その全国の行を見ると、妻が年上の組み合わせは、二〇一五年(平成二十七年)で二四・二%。きっかり四組に一組です。 二十年前と並べると、変化がはっきりします。一九九五年(平成七年)は一八・〇%でした。二十年で六・二ポイント上がっています。地域の差も縮みました。妻が年上の割合が二割を超える都道府県は、一九九五年には七つしかありません。それが二〇一五年には、四十七都道府県のすべてで二割を超えています。表の都道府県の列を上から下までなぞって、一つも二割を下回らないことを確かめました。 年下の夫は、もう一部の地域の、一部の女性に限られた話ではありません。北海道から沖縄まで、どこでも四組に一組という分布になっています。 2  「夫が年上」は二十年で九・四ポイント減った 同じ表十五は、反対側の動きも教えてくれます。夫が年上の組み合わせは、一九九五年の六四・四%から、二〇一五年の五五・〇%へ。二十年で九・四ポイント下がりました。同い年は一七・六%から二〇・八%へ増えています。 長いあいだ、「夫が年上」が結婚の標準形でした。その標準が、静かに薄まっています。妻が年上が増えたぶん、夫が年上が減った。三つの数字を足すといつも一〇〇になりますから、どこかが増えれば、どこかが必ず減ります。分布の重心が、ゆっくり真ん中へ寄ってきた。そう読むのが正確です。 3  ただし平均の年齢差は、ほとんど動...

義父母の介護を引き受けるか迷うあなたへ ― 法律は、嫁に何を求めているのか

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義父母の介護を引き受けるか迷うあなたへ 法律は、嫁に何を求めているのか 「長男の嫁なんだから、あなたが看るのが当たり前でしょう」。義父母の介護をめぐって、こういう言葉を、親戚の口から、あるいは夫の口から、ときには自分自身の中の声として聞いたことのある人は、少なくないと思う。その「当たり前」は、たいてい義務の顔をしてやってくる。看るべきだ、看ないのは薄情だ、嫁の務めだ、と。 けれど、六法のどのページをめくっても、その「当たり前」を裏づける条文は見当たらない。正直なところ、ここは多くの人が抱いている感覚と、かなりずれている。結論から言ってしまえば、嫁が義父母を自ら介護しなければならないという法的な義務は、原則として存在しない。感情としてどう感じるかはひとまず脇に置いて、まずはこの一点を、条文に当てて順番に確かめていきたい。義務がどこにあって、どこにないのかが見えれば、迷いの中身も少し整理できるはずだ。 1. 「嫁だから介護」は、どこから来た思い込みか そもそも、嫁が家の年寄りの面倒を看る、という形は、いつから「当たり前」になったのか。これは法律というより、制度の記憶の話だ。戦前の民法には「家制度」があり、戸主を中心に家の財産と祭祀を継ぐ仕組みがあった。長男が家を継ぎ、その妻が家の中の世話役を担う ―― そうした役割分担が、法と慣習の両方で支えられていた。だが、この家制度は戦後の民法改正で廃止されている。家の存続のために個人へ役割を割り当てる、という発想そのものが、現行の民法からは消えた。 現行の民法 730 条には、いまも「直系血族及び同居の親族は、互いに扶け合わなければならない」という条文が残っているが、この条文をめぐっては、制定の経緯そのものに含みがある。戦後、旧法の「家」制度の存続を求める守旧派に対し、改革派が「家」制度の廃止と引き換えに妥協する形で設けた条文だと、改正の立案担当者の一人だった我妻栄の整理(『戦後における民法改正の経過』)に記されている。そして制定当初から、これに実質的な意味を持たせると封建的な家族制度への逆戻りになりかねない、という強い懸念が法学者の間で語られてきた。つまり「嫁だから介護」という感覚は、いまも社会の中に色濃く残ってはいるけれど、その根は廃止された旧制度の記憶であって、現行法が課す義務ではない。ここを取り...

シニア世代の婚活で「騙された」はなぜ起きるのか ― 契約トラブルと詐欺被害を分けて考える

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シニア世代の婚活で「騙された」はなぜ起きるのか 契約トラブルと詐欺被害を分けて考える 「騙された」という同じ一言が、まるで違う二つの出来事を指している。一つは、結婚相談所との契約をめぐる行き違い。もう一つは、知り合った相手に金を送ってしまう詐欺だ。前者には、法律が解約と返金の道を用意している。後者は、ほとんど取り返せない。どちらに足を踏み入れたのかで、打つ手は正反対になる。だから、まず分ける。 1. 結婚相談所と高い契約をした。解約してお金は戻るのか 結婚相手紹介サービスは、契約期間が 2 か月を超え、支払総額が 5 万円を超えると、特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たる(消費者庁・特定商取引法ガイド)。この型に当てはまれば、契約書面を受け取ってから 8 日間はクーリング・オフできる。理由は要らない。違約金もない。 8 日を過ぎても、中途解約はいつでもできる。事業者が請求できる解約料には、法律で上限がある。サービス開始前なら 3 万円。開始後は、提供済みの分の対価に、「 2 万円か契約残額の 20% のいずれか低い額」を足した範囲までだ(消費者庁・特定商取引法ガイド/国民生活センター)。契約書に「解約不可」「返金なし」と書いてあっても、それは効かない。法律が優先する。だからまず、契約書の精算条項を開いて、請求された額がこの上限を超えていないかを確かめる。 2. 希望と違う相手ばかりだった。説明と違う。これは詐欺か 多くは、詐欺ではない。サービスの質や説明をめぐる、民事の行き違いだ。腹は立っても、相手はふつう実在の登録事業者である。ただし、事実と違う説明で契約させる勧誘は、特商法違反として契約の取消や行政処分の対象になりうる(消費者庁・特定商取引法ガイド)。だから泣き寝入りする必要はない。最初に向かう窓口は、警察ではなく消費生活センターだ。「騙された気がする」の多くは、こちら側にある。 3. アプリで知り合った相手に送金した。取り戻せるか これは、別の話になる。恋愛や結婚をちらつかせて金を送らせるのは、 SNS 型ロマンス詐欺や結婚詐欺と呼ばれる犯罪だ。令和 6 年の一年で、 SNS 型投資・ロマンス詐欺は認知 1 万 237 件、被害額は約 1,272 億円に達した。被害は 40 〜 60 歳代に集中し、一件...

「死後離婚」という呼び名を疑う ― 姻族関係終了届が断つもの、断たないもの

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死後離婚という呼び名を疑う ― 姻族関係終了届が断つもの、断たないもの ― 「死後離婚」という言葉と、「姻族関係終了届」という言葉。同じ手続きを指すことになっているのに、並べてみると手触りがまるで違う。前者は新聞や週刊誌が好んで使い、後者は市区町村の戸籍窓口に静かに置かれている。最初に引っかかったのは、死後に離婚するという言い回しそのものだった。離婚は、生きている二人のあいだでしか成り立たない手続きのはずだ。すでに片方が亡くなっているのに、いったい誰と離婚するのか。この一点をほどいていくと、世間がこの届出に貼った「死後離婚」という札が、いくつもの誤解を運んでいることが見えてくる。 1. 「死後離婚」は、誰とも離婚していない 配偶者が亡くなった時点で、婚姻はもう終わっている。死別は、離婚届を出すまでもなく婚姻関係そのものを解く。だから、夫を亡くした妻が後から何かの届出を出したところで、すでに存在しない婚姻をもう一度切ることはできない。では、その届出は何を切っているのか。切られるのは、亡くなった配偶者との関係ではない。その配偶者の血族 ―― 義父母や義理のきょうだいとの関係である。これを姻族という。結婚によって生まれ、血のつながりのない者同士を親族として結びつけてきた糸だ。法律に「死後離婚」という名の手続きはどこにもない。あるのは、その姻族との糸をほどくための一枚の届出、姻族関係終了届だけである。 この届出は、もう珍しいものではない。法務省の戸籍統計(種類別 届出事件数)で年度ごとの件数をたどると、一九九〇年代後半から二〇一一年度あたりまでは、年間千六百件から二千件弱のあいだで横ばいだった。それが二〇一二年度に二千件を超え、二〇一五年度に二千七百件台へ伸び、二〇一六年度には四千三十二件と一気に跳ね上がる。翌二〇一七年度の四千八百九十五件がいまのところの山で、その後は四千件台から三千件台へ落ち着き、二〇二二年度は三千六十五件だった。年度ごとの上下はあるが、十年前のほぼ倍の水準で定着した、という事実は動かない。介護、墓守、法事、義実家との確執 ―― 増加の理由として挙げられるものは、どれも「亡くなった人」ではなく「残された人々」をめぐっている。ここにも、この届出が婚姻ではなく姻族へ向けられている事実が透けて見える。 2. 一枚の届出が断つのは、姻族で...

「もう限界」と言われた夜の、次の朝に

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「もう限界」と言われた夜の、次の朝に ゆうべ、すぐ隣にいる人から「もう限界」という言葉を聞いたのなら。その朝にまず浮かぶのは、たぶん「自分がもっとしっかりしなければ」という思いです。けれど、その朝にすべきなのは、気力をかき集めることではありません。むしろ反対で、ひとりで背負ってきた荷物を、今日から自分だけでは持たない ―― そのために、電話を一本かけることです。介護の相談も、心の疲れの相談も、無料の公的な窓口が、朝のうちに開きます。 1. ひとりで抱えている人は、あなたが思うより多い 「自分が倒れたら、この家は回らなくなる」。そう感じているのは、あなた一人ではありません。厚生労働省の令和 4 年国民生活基礎調査をあたると、介護される人と主に介護する人がともに 65 歳以上、いわゆる老老介護の割合は 63.5% にのぼり、初めて 6 割を超えました。総務省の令和 4 年就業構造基本調査では、働きながら家族を介護している人は全国で約 365 万人。それでも、介護や看護を理由にこの一年で仕事を辞めた人が、 10 万 6 千人います。あなたが特別に弱いわけではありません。数字の側が、もうそういう時代になっています。 2. 朝いちばんにかけていい電話 ― 地域包括支援センター 最初の一本に、地域包括支援センターをおすすめします。厚生労働省の制度として全国すべての市町村に置かれ、おおむね中学校区 ( 人口 2 〜 3 万人 ) に一つ。案外、すぐ近くにあります。社会福祉士や保健師、主任ケアマネジャーが常駐し、相談は無料です。何を頼めばいいか分からない ―― その段階のままで、電話してかまいません。要介護認定をまだ受けていなくても、入口はここで開きます。お住まいの市区町村名と「地域包括支援センター」で調べれば、担当の窓口が分かります。 3. 仕事は、たぶん辞めなくていい 「介護のために仕事を辞めるしかない」。そう思い詰める前に、知っておいてほしい制度があります。介護休業です。雇用保険法第 61 条の 4 にもとづき、対象となる家族一人につき通算 93 日まで、最大 3 回に分けて休めます。雇用保険に加入していれば、休業前の賃金のおよそ 67% が、介護休業給付金として支払われます ( 厚生労働省・ハローワークの案内による ) 。この 93 日...

仮面夫婦を続けるか、離婚するか ― その判断は「気持ち」では決まらない

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仮面夫婦を続けるか、離婚するか その判断は「気持ち」では決まらない 夜の十時。リビングの灯りはついているのに、会話はありません。同じ家の中を、別々の時間が流れている。外から見れば落ち着いた夫婦。その静けさの重さを知っているのは、中にいる人だけです。 続けるか、別れるか。あなたはこの問いを、何度も胸の中で往復させてきたはずです。そして決まらない。気持ちが固まらないから決まらないのだと、自分を責めてさえいるかもしれません。 でも、少しだけ見方を変えてみませんか。この判断の枠組みは、気持ちより先に、法律と数字が決めています。しかも 2026 年 4 月 1 日、離婚をめぐるお金のルールが大きく変わったばかりです。何が残り、何を分け、いつまでに動くのか。先に「実寸」を測ってから気持ちの話に戻っても、遅くはありません。 1. 続けると決めた場合、手元に何が残るのかご存じですか 婚姻関係が続いている限り、あなたは「配偶者」という立場が持つ権利を保有し続けます。遺族厚生年金の対象であること。相続人であること。相続税の配偶者の税額軽減。家の中がどれほど冷えていても、戸籍の上の在籍が続く限り、これらは生きています。この「離婚しない自由」の中身は、過去記事「卒婚という選択 ― 『離婚しない自由』はどんな夫婦に成立するのか」で制度ごとに点検しましたから、ここでは繰り返しません。 ひとつだけ付け加えるなら、続けるという選択は、感情の上では停滞でも、制度の上では積み上げの継続だということです。婚姻期間が延びれば、後で触れる年金分割の対象期間も、財産分与の対象になる財産も、静かに増えていきます。我慢の年月は、少なくとも数字の上では消えていません。 2. 別れる場合、分け方は「相等しい」と条文に書かれました 2024 年 5 月に成立した改正民法(令和 6 年法律第 33 号)が、 2026 年 4 月 1 日に施行されました。財産分与のルールが、条文の言葉ではっきりしています。 改正後の民法 768 条 3 項は、財産の取得や維持に対する夫婦それぞれの寄与の程度について、「その程度が異なることが明らかでないときは、相等しいものとする」と定めました。いわゆる 2 分の 1 ルールの明文化です。婚姻中に二人で築いた預貯金や住まいは、収入を得てい...

50代から老後資金を準備するなら、若い世代の「積立の常識」は一度脇に置く ― iDeCoは60歳で受け取れるとは限らない

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50 代から老後資金を準備するなら 若い世代の「積立の常識」は一度脇に置く 「長期・積立・分散なら、元本割れの心配はいらない」。投資を始めるときに、何度も聞く言い回しです。その根拠としてよく引かれるのが、金融庁の資料に載っている一枚のグラフです。けれど、その資料を最後まで読むと、安心の条件が「 20 年」という時間にかかっていることがわかります。 残り時間が 20 年に満たない世代にとって、この前提は静かに崩れます。 20 代と同じ常識のまま 50 代で積立を進めると、増やす段階ではなく、受け取る段階でつまずきます。順に資料を突き合わせていきます。 1. 「 20 年で収束する」は、残り時間が 20 年に満たない世代の話ではない 金融庁の NISA ガイドブックには、 1989 年以降のデータをもとに、国内外の株式・債券へ毎月同じ額を積み立てた場合の収益率が示されています。保有期間が 5 年だと、 100 万円は 5 年後に 74 万円から 176 万円の幅に散らばります。投資を始めた時期によっては元本割れになる、ということです。一方、保有期間が 20 年だと、 100 万円は 186 万円から 331 万円になり、年率にして 2% から 8% に収まります。少なくとも 1989 年以降のデータでは、元本割れはありませんでした。 保有期間 100 万円がとる幅(金融庁データ・ 1989 年以降) 5 年 74 万円〜 176 万円(始めた時期によっては元本割れの年がある) 20 年 186 万円〜 331 万円(年率 2 〜 8% に収束、過去データでは元本割れなし) (出典:金融庁「はじめてみよう! NISA 早わかりガイドブック」、長期・積立・分散投資の収益率データ。 1989 年以降、毎月同額を国内外の株式・債券に積み立てて保有した場合の試算。 2026 年 6 月時点で確認) この「 20 年で収束する」が、長期積立の安心の中身です。安心しているのは、 20 年という時間そのものだと言い換えてもいい。問題は、 50 歳から始めてその 20 年を満額確保できる人が、...

「不倫で人生が豊かになる人」はいるのか ― 司法統計と慰謝料の数字から考える

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「不倫で人生が豊かになる人」はいるのか 司法統計と慰謝料の数字から考える 最高裁判所の司法統計を取り寄せ、離婚を申し立てた人が挙げた動機を数えた。「異性関係」の欄に並ぶのは、夫が 2,132 件、妻が 6,505 件。家庭裁判所に持ち込まれた婚姻関係事件の、ある一年分である(最高裁判所「司法統計年報(家事編)」第 19 表・婚姻関係事件数 ― 申立ての動機別・申立人別、全家庭裁判所。 2026 年 6 月に裁判所公表の最新分を確認)。 不倫は人生を豊かにするのか。そう問う本やブログは多い。だが「豊かになった」と数えた公的な統計は、どこにもない。あるのは壊れた後の数字だけだ。この記事は、その壊れた後の数字を並べる。 1. 「異性関係」を動機に挙げた離婚は、夫 2,132 件・妻 6,505 件 夫が申し立てた婚姻関係事件は総数 15,500 件。うち異性関係を動機に挙げたのが 2,132 件で、率にすれば約 14% 。妻は総数 43,469 件のうち 6,505 件で、約 15% 。動機は 1 件につき 3 個まで挙げる方式なので、各動機の合計は 100% を超える。 順位で見ると、夫では「性格が合わない」「精神的に虐待する」に次ぐ上位に異性関係が入る。妻では「性格が合わない」「生活費を渡さない」「精神的に虐待する」「暴力を振るう」の後に並ぶ。男女とも、離婚動機の中で無視できない位置にある。 具体的な件数を見る。夫で異性関係 2,132 件の上には、性格が合わない 9,240 件、精神的に虐待する 3,159 件が立つ。妻で異性関係 6,505 件の上には、性格が合わない 16,304 件、生活費を渡さない 13,235 件、精神的に虐待する 10,948 件、暴力を振るう 8,576 件が並ぶ。金銭や暴力が、異性関係より多く挙がっている。不倫は離婚理由の代表格のように語られるが、件数では中位の常連というのが実像に近い。 ただし注意がいる。これは離婚を申し立てた側が挙げた動機だ。つまり不倫を理由に家裁まで持ち込んだ件数に近い。黙って別れた夫婦も、別れずに続けた夫婦も、ここには入らない。数字は氷山の、水の上に出た一角でしかない。 もう一つ。これは申立人別の数字である。自分の異性関係を動機に離婚を申し立てる人は、まずいない。だか...